スーパーで販売しているカット野菜。
キャベツをはじめ、タマネギ、ダイコン、レタスなど、いろいろなバリエーションがあります。
既にカットされているので、そのまま食べたり料理に使えたり、手間が軽減されるのですごく便利ですよね。
ただ、便利だからとあれもこれもと買ってしまって、気がついたら消費期限内に食べきれない! なんてことも・・・
そんな時、冷凍できれば助かりますが、野菜を冷凍しても大丈夫でしょうか?
今回の記事では、
- カット野菜を冷凍後、サラダとして食べられるのか
- カット野菜の保存方法
- 洗う必要はあるのか?
- カット野菜は危険なのか?
などについてまとめています。
もくじ
スーパーのカット野菜は冷凍してもいい?
結論をいうと、生で食べるのが前提のキャベツの千切りやレタスなどは、冷凍して食べるのは難しいです。
解凍した際、どうしてもびちゃびちゃ水っぽくなります。
シャキシャキ感が失われるので、サラダとして食べるのはきついですね。
野菜を冷凍すると、野菜に含まれる水分が膨張して凍ります。
この時、野菜の組織や細胞を壊しているんですね。
解凍すると、壊れた組織や細胞から水分が溶け出し、水っぽく感じてしまうわけです。
組織や細胞が壊れているので、食感も損なわれます。
加熱調理するなら冷凍してOK
ただし、サラダとして食べず、炒め物にしたり鍋物として食べる分には、冷凍してもOKです。
火を通すなら、水っぽさや食感の悪さはそこまで気にならなくなります。
キャベツの千切りを冷凍後にサラダとして食べたい場合
もしかすると、キャベツの千切りを冷凍しておいて、どうしてもサラダとして食べたいというケースがあるかもしれません。
基本的に、冷凍後にサラダとして食べるのはおすすめできませんが、あらかじめ下茹でしておくと、シャキシャキ感が残りやすくなります。
沸騰したお湯に15秒ほどサッと火を通すだけでOKです。
その後、水気をしっかり取り、ビニール袋やフリーザーパックに入れ、なるべく真空になるようにして保存します。
この場合、市販のカット済みの千切りキャベツを買ってしまうと、どうしても鮮度が落ちてしまいます。
そのため、鮮度を重視するなら、カットしていないキャベツ1玉を買ってきて、冷凍直前に千切りにする方がいいですね。
スーパーのカット野菜 保存方法
冷蔵庫でカット野菜を保存する際は、冷蔵室がおすすめです。
物にもよりますが、冷蔵庫には、野菜室、冷蔵室、チルド室があります。
基本的に野菜は野菜室に入れるのが良いのですが、カット野菜の場合は、野菜室よりも若干温度が低い冷蔵室での保存が適しています。
カット野菜は、カットしていない野菜よりも空気に触れる面積が多いので酸化や腐食が起こりやすくなります。
それを防ぐため、少しでも温度の低い冷蔵室が良いわけですね。
(チルド室は温度が低すぎるので、野菜の保管には不向きです)
カット野菜を冷凍保存する場合は、フリーザーパックに入れ替えて、中の空気を抜き、できるだけ密閉した状態で冷凍庫に入れましょう。
フリーザーパックがない場合は、カット野菜がパッケージされている袋の角を少し切り、中の空気をできるだけ抜き、袋のままビニール袋に入れて、できるだけ密閉した状態で冷凍しましょう。
スーパーのカット野菜 洗う必要はある?
スーパーで販売しているカット野菜は、加工過程で洗ってあるので、わざわざ洗う必要はありません。
ただし、一部の商品は「水洗いしてください」の表記がある場合があります。
ベビーリーフなど、水洗いすると鮮度が失われる野菜については、そのままパッケージしてあることがあるんですね。
そのため、食べる前にパッケージの表記を確認することをおすすめします。
いわゆる通常のカット野菜については、カット前に洗浄が行われています。
カット野菜に次亜塩素酸ナトリウムが使われている? 危険なの?
カット野菜の殺菌に、次亜塩素酸ナトリウムという薬剤が使われているという話をよく耳にします。
次亜塩素酸ナトリウムの入ったプールに野菜を入れて殺菌するというものですが・・・
でも、実際のところ、カット野菜メーカーでそんなことをしているケースはほぼないようです。
上記の記事は、カット野菜メーカーの元社員の方が書かれたものですが、少なくとも作業工程において、次亜塩素酸ナトリウムを意図的に使って殺菌するということはないようです。
もちろん、全てのメーカーがそうとは言い切れないですが、多くのケースで当てはまるのではないでしょうか。
カット野菜の安全性が気になっている方も少なくないと思いますが、上記の記事を読む限り、安心して食べていいのではないかなと思います。
では、殺菌剤は全く使っていないのかというと、そういうわけではないようです。
上記で紹介したブログ記事の中で、追記記事として電解次亜水を使っているという記述がありました。
電解次亜水は次亜塩素酸ナトリウムに比べて低濃度で安全性が高いようです。
スーパーのカット野菜の消費期限
スーパーで販売しているカット野菜には、消費期限があります。
一般的には製造から3~4日くらいです。
パッケージには必ず消費期限が記載されているので、その日までに食べきるようにしましょう。
消費期限が過ぎたものに関しては、変色したり場合によっては腐敗が進んでいる可能性があるので、食べないようにしてくださいね。
しなしなのカット野菜を復活させる裏技
カット野菜は生野菜。
時間が経過すると、どうしてもしなしなして元気がなくなってしまいます。
そんな時に、シャキッと復活させる裏技です。
たとえばしなしなのレタスは食べたくないですが、そんな時は50℃くらいのお湯に浸してみましょう。
時間は数分くらいで試してみて、シャキシャキ感が足りないようであれば時間を延ばしてみてください。
レタス以外でも、葉物野菜であれば何でもOKです。
スーパーのカット野菜は栄養がない?
スーパーのカット野菜は、加工過程で栄養が失われてしまうという指摘を目にすることがあります。
実際のところは、単体で売られている野菜もカット野菜も、栄養価の違いはほとんどないといえます。
ただし、水溶性の栄養素(ビタミンCなど)に関しては、袋詰めする過程で何度も水洗いをしますので、多少失われてしまうと考えられます。
とはいえ、全てが消えてなくなってしまうわけではないので、そこまで神経質になる必要はないです。
水溶性のビタミンには、ビタミンB1、B2、Cがありますが、だいたい6~7割は残ってくれます。
カット野菜のメリットは、何といってもその便利さなので、利便性の代わりに若干の栄養素をトレードオフしていると考えるといいかもしれませんね。
まとめ
スーパーのカット野菜は冷凍すると、解凍したとき水っぽくなるので、サラダとして食べることはできません。
ただし、加熱調理すれば食べられるので、炒め物や鍋物として食べるなら冷凍して大丈夫です。
カット野菜は忙しい時の野菜不足解消に便利ですよね。
値引き販売されていることもあるので、そういった時は冷凍しておいて炒め物や鍋物に使うと幸せになれるかもしれません。