ナスカの地上絵はなぜ消えないのか、疑問に思うことってありますよね。
理由としては、
- 降水量が少ないから
- 表土を削って描かれたから
- 生物が生息していないから
- マリア・ライへさんが守ってくれたから
などがあります。
今回の記事では、ナスカの地上絵はなぜ消えないのか詳しい理由、場所はどこなのか、誰が描いたのかなど、情報をまとめました。
もくじ
ナスカの地上絵が消えない理由
ナスカの地上絵が消えない4つの理由についてまとめました。
降水量が極端に少ない
ナスカの地上絵が消えない1つめの理由は、雨がほとんど降らないからです。
雨が降ると、地面がぬれて泥になってしまいます。
泥になると、地上絵の形が崩れてしまう可能性が高いですよね。
でも、ナスカの地上絵がある場所は、年間でたった5mmしか雨が降らないことで知られています。1年間で5mmの降水量は、めちゃめちゃ少ないですよね。
雨が降らないので、地上絵が消える心配はありません。
表土を30cmくらい削って描かれている
ナスカの地上絵が消えない2つめの理由は、表土を削って描かれていることです。
ナスカの地上絵の表土は、赤茶色で暗い色をしていますが、その下にある土は白っぽくて明るい色をしています。
表土を30cmくらい削ることで白っぽい土を出して、図形を描いたように見せているんですね。
この方法だと、表土が多少風で飛ばされても、白っぽい土は残っています。
風によって消し飛ぶ心配がなかったのも、大きなポイントだったといえますね。
生物が生息していない
ナスカの地上絵が消えない3つめの理由は、生物が生息していないからです。
生物が地上絵の上を歩いたりすると、地上絵が消えてしまうかもしれません。
でも、ナスカの地上絵がある場所は、水や植物がほとんどない砂漠。
砂漠で生きることは容易ではないですよね。
だから、地上絵の近くには生物がほとんどいないです。
生物によって荒らされなかったのも、今日までナスカの地上絵が残った理由の一つといえますね。
マリア・ライへさんの保護活動
ナスカの地上絵が消えない4つめの理由は、マリア・ライへさんの保護活動のおかげです。
マリア・ライへさんはドイツ出身の数学者&考古学者でした。
彼女は1932年にペルーに渡り、その後ナスカの地上絵の研究や保護を始めます。
写真を撮ったり、本を出版したり、コツコツ活動を続けます。
活動にはお金がかかりますが、マリア・ライへさんは私財をなげうって、ナスカの地上絵のために心身を捧げていったんですね。
観光客の増加や一帯の開発など、ナスカの地上絵が脅かされることもありましたが、彼女のおかげで阻止されたといえます。
そして、ついに1994年、ナスカの地上絵がユネスコ世界遺産に登録されたんですね。
マリア・ライへさんは1998年に亡くなるまで、ナスカの地上絵を守り続けました。
ナスカの地上絵がある所はどこ?
ナスカの地上絵がある所は、南アメリカ ペルーです。
ペルーの首都リマから、南へ400kmほどの砂漠地帯にあります。
地面を削って作られた絵や図形は、動物や植物、幾何学模様などさまざま。
もう少し具体的には、ハチドリ、猫、クジラ、猿、クモ、コンドルなどですね。
今のところ、動植物の絵は約70、幾何学模様の絵は700以上見つかっています。
ナスカの地上絵は、地上から確認するのは難しいので、飛行機やヘリコプターなどに乗って、上空から見るときれいに見えます。
ナスカの地上絵が描かれた目的や意味 誰が描いた?
ナスカの地上絵が描かれた目的や意味は、いろいろな説があるものの、明快な答えは今もわかっていません。
- 雨乞いのため
- 神様にメッセージを送るため
- 星や月などの天体を観察するため
- 農耕などの儀式のため
- 神殿への巡礼ルートだった
- 居住地と居住地をつなぐ目印だった
など、さまざまな説があります(複数の目的があったという説もあります)。
ただ、やっぱり大昔のことなので、よくわからないことも多いです。
そもそもどうやって作られたのか?など、謎は多いですね。
誰が描いたのかというと、古代ナスカ人といわれています。
時代は、西暦10年~700年くらいですね。
グリーンピースがナスカの地上絵で謝罪
グリーンピースという団体が、ナスカの地上絵のことで謝罪したことがあります。
グリーンピースは、自然や動物を守るために活動している団体です。
2014年、グリーンピースがナスカの地上絵のすぐ近くに、
TIME FOR CHANGE!
THE FUTURE IS RENEWABLE
GREENPEACE
というメッセージを残したんですね。
日本語訳すると、「変化する時だ! 未来は再生可能」という意味でしょうか。
これに対し、ペルーの政府や国民は激怒。
法的措置も辞さないというペルー政府に、グリーンピースは深く反省し謝罪しました。
ナスカの地上絵に関する最新の発見や研究
何だかワクワクしてしまうナスカの地上絵ですが、最新の発見や研究もあります。
2022年には、山形大学の研究グループが168点もの新たな地上絵を発見したと発表しました。
実は、山形大学は、ペルーからナスカの地上絵の調査を認可されている世界唯一の研究チームだったりします。
AIを駆使したり、ドローンを活用したり、現代ならではの調査も行われています。
もしかすると、今後さらなる発見があるかもしれませんね。
まとめ
ナスカの地上絵はなぜ消えないのか、理由としては、
- 降水量が少ないから
- 表土を削って描かれたから
- 生物が生息していないから
- マリア・ライへさんが守ってくれたから
などが挙げられます。
ちなみに、宇宙から見えるという噂もありますが、実際には見えません。
Google Earthを使えば、壮大なナスカの地上絵を見ることができます。
中には宇宙人のような絵もありますね。
ちょっと怖い感じもあり、神秘的な感じもあり、不思議な感覚になります。